洋書初心者の時には、どうしても「読める」部分よりも「読めない」部分に目が行ってしまいます。実は読めている部分がたくさんあるのにその「宝」に目が行かず、それをなかなか生かせなかったりします。そして意気消沈してしまう。こういう時にはどうしたらいいのでしょう?
【内容の要約】
- [現状]英語の本はここ20年でとっても手に入りやすくなった
- [問題点]でも多読を続けていくのは簡単ではない
- [解決策]多読を続ける究極のコツ
1.[現状]英語の本はここ20年でとっても手に入りやすくなった
Amazon.co.jpなどで洋書を手に入れるのは、本当に簡単になりました。
20年くらい前までは、特定の洋書を仕入れるためには、洋書を扱っている特別な書店に注文し、手に入るまで1ヶ月とか2ヶ月とか待つのが普通でした。それが今は多くの洋書が注文したら次の日には手元に届きます。Kindleなどの電子本なら、数秒後には手に入ります。すごいことです。
こういった環境の中で「洋書を多読して英語を身につける」ということはとても容易になりました。好きな洋書をどんどん選んで読んでいけば、日本にいながらでも英語力をかなり高めることができると思います。
2.[問題]でも多読を続けていくのは簡単ではない
ただ、英語の多読を続けていくのは、もしかすると少し大変なことなのかもしれません。特に「英語の勉強」と思って、英語の本を読んでいくだけでは、ほぼ間違いなく挫折してしまうでしょう。
いくら選んだ洋書の内容が面白いものでも、やっぱり英語ですし、日本語よりも読むのに時間はかかります。だから、はじめから「読めない」と思ってしまう人も多いはずです。
もしも最初は「読めるかも」と感じた人も、日本語に比べればわからないところもいっぱいあるでしょうし、わからないところに固執しはじめると、だんだんと英語の本を読むことが嫌になってきて、数ヶ月で読むのをやめてしまうかもしれません。
では、英語の多読を上手に続けるためにはどうしたらいいのでしょうか?
3.[解決策]多読を続ける究極のコツ
それは「英語の勉強」をしていると考えないことです。そうではなく「英語を使って必要な情報を集めている」と考えるようにすることです。ネット書店で洋書を選ぶ段階から、「ビジネス上の問題や、私生活の問題を解決するための情報を得る」という目的を明確にしておくことです。
できれば、その目的を忘れないように紙などに書き出しておくこともいいかもしれません。洋書を買って読み始めたら、100%のうち10%しかわからない、ということもあるかもしれません。でも、それでも良いのです。
だって洋書って1冊せいぜい1500円とか2000円程度。海外の有名なコンサルタントや有名人にあなたが抱えている問題を解決するためのヒントを1つアドバイスしてもらった、と思えば2000円だったら、格安です。もしも2000円で3つも新しい行動のためのアイデアが3つも見つかったなら、大変なお買い得です。
そう考えれば、わからない90%に時間を費やすよりも、わかる10%に集中して時間をかけた方が、よっぽど意味がある、というように考えられるようになるでしょう。そしてわかる10%に集中するようになると、その最初にわかった10%を足がかりに、次の10%がわかりはじめたりしてきます。
「アイデアを見つける」ということにフォーカスすれば、極端な話ひとつの文章だけ読めただけでも、そこからヒントが見つかれば十分にペイします。もっと究極的に考えれば、仮に英語的には内容を間違って解釈しても、その間違った解釈から新しいアイデアが浮かび問題解決をすることができたなら、それは非常に意味があることです。
英語の本を開いて、「自分はかっこいいな」と思えてきて、気分が良くなって、それによっていいアイデアが浮かんだら、それだけでもその2000円は、宝くじを10枚買うよりも、ずっと意味があることかもしれません。
「英語の勉強」のためではなく「アイデアを見つける」ために洋書を読む。そう考えるようになると、英語に触れるのが次第に億劫ではなくなります。そして英語の多読が自然に続けやすくなり、効果が上がりやすくなっていきます。