テレビや新聞のニュースでは、ネガティブな情報があふれています。経済不安のニュース、政治問題のニュース、天変地異のニュース等々。そういうニュースばかりを毎日目にしていると、世界は「崩壊に向かっている」と思ってしまいます。でも、本当にそうなのでしょうか?
もちろん実際に崩壊に向かっている部分もあるでしょう。いろいろな問題が存在しているのも、間違いではないと思います。しかし、同時に「繁栄に向かっている」部分も世界にはかなりあるはずなのです。
ちょっと道端に目を向ければ、そこには誰も水遣りもしないのに、命を震わせて咲いている花があるかもしれません。空に目を向ければ、秋の雲が心を奪われるほど美しい模様を描き出しているかもしれません。そしてその空には誰もエサもあげないし保護もしていないのにイキイキと生きている鳥たちが飛んでいるかもしれません。
ふと自分に目を向ければ、命令もしないのに、さっき食べたご飯を胃や腸がせっせと消化してくれています。ちょっと静かなところで耳を澄ませば、あなたが生まれてこのかた文句も言わずに血液を全身に送り続けている心臓の鼓動の音が聞こえてくるかもしれません。
いずれにしても、「繁栄に向かっている」部分というのは意外に身の回りに沢山あるものなのです。ただ、それはあまりにも自然なために「当たり前のもの」として、見過ごしてしまうことが多いだけなのです。
世の中は「崩壊に向かっている」という「思い込み」があるとそれを止めるために人間がやらなくていけないことは無限といっていいほど多くなります。しかもひとつ成功したら、その成功が崩壊しないように、更なる努力が必要となります。つまり成功すればするほど、仕事量は多く、大変になっていくのです。
ところが世の中は本来「繁栄に向かっている」という「思い込み」があると状況は全く違ってきます。問題として現象化していることは、「繁栄に向かっている」ものを人間がなんらかの形で止めてしまっているだけだ、と考えられるようになってきます。
それなら、その止めてしまっているものを手放せばいいだけです。だから成功すればするほど、余計な力は必要としなくなり、どんどん楽になっていくのです。「成功したら忙しく、大変になる」そういう思い込みが、自分を前進させる妨げになっているケースは非常に多いと思いです。
もしあなたが今世の中が「崩壊に向かっている」という思い込みを持っているのなら、ちょっと立ち止まって「本当にそうだろうか?」と自問してみてください。そして「繁栄に向かっている」部分はないだろうか?と意図的に探してみるようにしてみてください。きっと違った景色が目の前に見えてくると思います。