誰もが「より幸せになりたい」と願うものです。しかし、いったい「幸せ」って何なのでしょうか？そのヒントを全米ベストセラー”Happier”の内容をもとにちょっと一緒に考えてみましょう。

【問題点】「幸せって何なのか？」がわからない

私たちのほとんどは「もっと幸せになりたい」と願っていると思います。もしくは誰かに「もっと幸せになってほしい」と願ってもいるかもしれません。 でも、「幸せ」って何でしょう？私たちの多くはこの問いについてあまり深く考えたことがありません。もしもっと幸せになりたいのなら、そもそも幸せとは何なのか、ということについてより良く知っていたほうが、それを手に入れることは多分もっと簡単になるはずです。ゴールがどこにあるのかハッキリと見えていたほうが、そこにたどり着く可能性は高くなるからです。

【解決策】幸せを4つに分類してみる

そこで、今回はTal Ben-Shaharの幸福学のベストセラー”Happier“の分析をもとに、それについて一緒に少し考えてみたいと思います。”Happier”では「ハンバーガーモデル」という幸福の種類の分類が登場します。この分類は非常に優れているのですが、少し言葉のニュアンスなどの関係で、そのままでは日本人にはわかりにくいところもあります。そこでここではこの「ハンバーガーモデル」をベースにより日本人に馴染みがある言葉を使ってモデルを再構築し、「マップ化」てみました。名づけて「幸せマップ」です。

では、このマップの中のそれぞれを”Happier”同様、ハンバーガーを使って説明してみましょう。

快楽主義型ハンバーガー

まずどこにでもあるようなハンバーガーショップで売られているハンバーガーを目の前に想像してみましょう。安くて早くて味もそこそこおいしい、そんなハンバーガーです。ただ、味はそこそこおいしく、手早くお腹を膨らませることはできますが、長期的な健康には悪いだろう、と思われるものです。たまにそれを食べるのは全く問題ないでしょうが、毎日それを食べ続けたなら１ヶ月もしたらきっと体をおかしくしてしまうだろう、と予想できます。

このタイプのハンバーガーを①「快楽主義型ハンバーガー」と名付けましょう。短期的な幸福や快楽はもたらすけど、長期的には不幸や苦痛をもたらすようなものです。

努力忍耐型ハンバーガー

この「快楽主義的ハンバーガー」とは別に、「ベジタリアンバーガー」のようなものもあるかもしれません。大豆とか野菜とか体に良いと思われる素材だけで作られたハンバーガーで、味は最悪。だけど、体には絶対に良い、というハンバーガーです。これを②「努力忍耐型ハンバーガー」と名付けましょう。短期的には苦痛をもたらすけど、そこをグッと我慢して続ければ長期的には幸福をもたらしてくれる、かもしれないハンバーガーです。

自暴自棄型ハンバーガー

また、味もまずいし体にも悪い、というハンバーガーもあるかもしれません。とりあえず値段がやすいだけ。今の快楽も将来の幸せも、もうどうでもいいや、食べれればいいや、というような気持ちの人が食べるハンバーガーです。これを③「自暴自棄型ハンバーガー」と呼びましょう。

絶対幸福型ハンバーガー

そして最後にもうひとつ。もしかすると味も最高においしいし、健康にも良い、というハンバーガーもあるかもしれません。新鮮な無農薬野菜だけを贅沢に使ったベジタリアンバーガーで、見た目も味もすばらしく、こういうものを食べ続ければきっとより健康になるだろう、と思われるような、そんなハンバーガーです。これを④「絶対幸福型ハンバーガー」と名付けましょう。

あなたはどのハンバーガーを選ぶ？

日本の人の多くは、幸せって「快楽主義型」か「努力忍耐型」のどちらかしかない、というように思っているように感じます。そしてどちらの幸福にもなじめず、幸福感を手にするのをあきらめてしまった人は「自暴自棄型」の暮らしをやむを得ず続けます。

でも、よーく考えてみると、幸せにはこれらのもののほかにも「絶対幸福型」とここで呼んでいるようなタイプのものが存在することがわかります。この「絶対幸福型」に分類されるものって、実は意外と私たちの身の回りに多く存在しています。そしてそれに重点を置くことによって意外と簡単に幸せの量を増やし、質を上げていくことはできるようになります。つまり、この「絶対幸福型」の幸せこそが、より効率良くより幸せになっていくためのポイントなのです。

まずは考えてみましょう。

「自分が今、主に過ごしているゾーンはどの幸福ゾーンだろうか？」と。また「これからはどの幸福ゾーンで過ごしたいと思うか？」と。そして「どうすれば、その幸福ゾーンですごす時間を増やすことができるだろうか？」と。